「淡々と」の美しさ。
「淡々と」という言葉。
味気なくてどこか冷たい印象、昔はキライな部類の言葉でした。
しかし、ある時にふと。
実はとても美しい言葉なんじゃないかと思うようになりました。
キッカケは、表面上は冷酷さを感じるほど「淡々と」ビジネスをこなす方の内側に大きな優しさを見たことから。
派手なパフォーマンス、分かりやすい言動、結果。
これらばかりに目が行きがちですが、その裏には、きっと膨大な「淡々と」が幾山、幾千。。。
長距離を走りぬくにはペースを崩さないことだ。
人物かわりましてこちら、ジブリ音楽で有名な久石譲さんの言葉です。
久石譲さんの作品には、いくつも好きな曲があるのですが(今年のコンサートチケット逃してしまった…)
彼は、作曲活動に入る時、恐ろしく「坦々と」した日々を過ごされるとか。起床時間、コーヒータイム、散歩時間、食事の時間までキチリキチリと…
作曲の作業に入っている時は生活も一定のペースを保ち、できるだけ規則的に坦々と過ごすように心がけている。
「坦々と」と「淡々と」の漢字と意味の古い語源も気になりますが、それはさておき…。
「淡々と」続けること。
それはいつか、自分を超えた所まで運んでいってくれるのかもしれません。遠くからみたら、動いているかも分からないくらいに静かな動きの。
一見、つまらないほどに淡々とした生活。
その中で、ナニカを見据えて淡々と進めていくこと。
□引用:久石譲(2006)『感動をつくれますか?』角川書店。引用は23〜25ページあたり。