借りぐらしする、真っ黒クロスケ
借りぐらしする、真っ黒クロスケ
生きていくのに必要なすこし
人間たちから拝借してる。
人を傷つけることはしない。
元気な小さい女の子。
床下にずっと、借りぐらししてたの。
輝くような黒い羽。
私の自慢、ツヤツヤよ。
だけれど人に、見つかってはダメ。
バレたら最後、命が危ない。
お母さんから聞いたこと。
寝静まる夜。
そぉっとひとり、今日の狩り。
大事な家族のためだもの。
悪いことは、何もしない。
生きていくのに、必要なだけ。
、、、
日に日に暖かくなる4月。
土から何処かから、虫たちも顔を出す季節となりました。
自然とともに、暮らしたい。
平和な世界を望んでる。
口先ではキレイ事を願う私ですが、この頃からたまに影を感じる黒いアイツ。たまに夜、台所で黒光りしているのを見つけて戦慄。
借りぐらししているだけなのに、毒を仕掛けられたり、手をかけられたり。自分では手をかけず人に頼む私は、より残虐かもしれない。
虫たちが苦手になったのは、いつからだろう。
先入観なしで冷静に見られるようになった生き物たちは、蜘蛛もカマキリもバッタも蛇も、非常に美しい姿をしているのに。
人は、美しすぎるものに恐れを抱く事があるという話。
もしかしたら、虫たちの完璧すぎるほどの黄金比に、生命力あふれるツヤ感に、怖いほどの美しさに、無意識に恐れを抱いているのかもしれない。
、、、とか何とかこねくり回してはみても。
借りぐらしでも堂々たる住処でも虫たちの地球でも何でもいいから、とにかく私の視界に入らないでくれさえすればと、切に切に、願っております。。。