かつての皇族別邸にて、涼。今に生きるオールドテクノロジー

連日続く 猛暑の最中
かつての皇族別邸へ

。。。

訪れたのは、伊豆温泉も近いJR三島駅すぐの公園内に建つ「楽寿館」。

楽寿館は、明治時代に小松宮親王の別邸として作られた建物。静岡県の指定文化財でもあり…というのはすべて、日に数回の館内見学での受け売りです。

涼を求めて入った
自然豊かな公園。

たまたま見つけた古い建物
何やら説明ツアーがある様子。

時計を見れば、もうすぐ開始の時間です。これは好機と、事前知識は何もないまま見学ツアーへと参加。

、、、。
さすがはかつての皇族別邸。

当時の技術が結集された豪華な造り、美術展に飾られるような襖絵や天井画、建具一つで何軒もの家が建つほどの材木の使い方。

広間からは富士山麓の
湧き水溢れる池の跡。

舟遊びもされていた池の上に浮かぶように建つ、京風の高床式数寄屋造り。優雅な風吹く回廊からの眺めには、貴族になった気分がしました。

こぢんまりとした大きさですが、ある種ヴェルサイユ宮殿のような豪華な質を感じました。

(大きさ・豪華の方向性は違いますが、価値や意味・質は似ている気がします。何を”豪華”だとか”素晴らしい”とするか。それらは、教育や時代背景からも作られている。)

写真レポする訳でもない、不親切な長い前置きは終了にして、本題はココからです。美術や建築、庭園も素晴らしかったのですが、一番印象的だったのはその「涼しさ」。

楽寿館を訪れたのは、熱中症も危ぶまれる猛暑なお昼間13時過ぎ。公園を一歩出た大通り沿いは、うだるような暑さの日です。

だけれど少し暗めの木々が覆う公園に、足を踏み入れてみたならば、吹き抜けるは風。

都心部では聞かれなくなった
ミンミンゼミや澄んだ鳥の鳴き声もする。

数寄屋造りの木製建物内は
冷房なしで爽やかな、涼。

木々や水辺、自然の中特有の涼しさもありますが、夏を旨として作られたであろう日本建築の中は、身体がホッとゆるまる風が通っていました。
この時のBGM:久石譲さん「風の通り道」

すぐ近くには、三島市郷土資料館。こちらも合わせて見学楽しむ昼下がり。

展示からすると三島市は、富士山や箱根山に源を持つ豊かな水環境を持っていたようです。

面白かったは
”天然冷蔵庫”の展示。

パッと見は只の箱。
ですが食べ物を入れて冷たい川に浮かべたならば、野菜を冷やす天然冷蔵庫へと早変わり。

夏でも冷水流れる三島ならでは、土地の智慧。同時に分かる、治安の良さや澄んでいた川の流れ。

とにかく暑い日だった為、視線が行くのは冷たいもので…。同じく感動した展示物は、木製冷蔵庫の可愛さ。

二段式の非電化木製冷蔵庫。
上の段に氷を入れて、下へと降りる冷気を使った古典的なもの。噂に聞いたことはありますが、こんなに可愛いビジュアルだとは…。

(エア画像)
※「木製冷蔵庫」でググると出てきます

熱中症やヒートアイランド的な話。
都心部から出た人工的な暑さの因は、郊外にまで流れ込み、空気を地表を熱くするとか。

それは現代、今の話。
しかしタイムスリップするわけでもない、数日前の私の経験。

すぐソコは暑い街中。
なのに緑豊かな公園内では、涼しかったこと。今は生かされてはいない、日本建築の天然素材の建物内には爽やかな風が流れていたこと。

私は、歴史を経て受け継がれてきたオールドテクノロジーには最先端の技術をも凌ぐ智慧が潜むと思っています。

現代では賛美される、すぐに・早く・劇的な効果はないのかもしれません。

でも、そこには地球を次の世代へ繋いでいくための、深く知るほど恐れ慄けるほどの見えないチカラと仕組みを感じるのです。

自然のことや、環境のこと、自分のことも。
何か一つだけ、悪の親玉に仕立て上げて封じ込めては繰り返す。それでは、本因には辿りつけない。

だけれど、子どもみたいに単純な目で、大きな流れを眺めることさえできさえすれば。本流を見据えることは実は、とても簡単なことな気がする最近。

すべては有機的に繋がっている。
小さいけれど、できることは多いんだ。

自然との暮らし。
ベランダ菜園ひとつ失敗だらけなのでありますが、できることからひとつづつ。。。

 

※写真はどちらも、楽寿館や公園とは関係のないものです。…イメージです、イメージ…。写真を撮ろうとすると、事柄に集中できなくなるので、いつも結局、撮り忘れ。。。